屋根工事の相場って?│種類別に解説します!
2024.02.23 (Fri) 更新
屋根のリフォームにはたくさんの種類があります。この記事では葺き替えやカバー工法(重ね葺き)から屋根塗装まで野費用相場をご紹介させていただきます。さらにそれぞれのメリット・デメリットも解説します。ご参考にしてください。
屋根のリフォームの種類
住宅など建物を改修する方法としては主に3種類の工事があります。
葺き替え
1つ目は「葺き替え工事」です。屋根の葺き替えは現状葺かれている既存の屋根材を撤去して新しい屋根材を葺く施工方法です。葺き替え工事では既存の屋根材を撤去することで下地の細かい確認もできます。屋根の総重量も軽くできるため徹底した屋根のリフォームとして行われます。
カバー工法(重ね葺き)
2つ目は「カバー工法(重ね葺き)」です。カバー工法は、既存の屋根時を撤去せずに上から新しい屋根を施工する方法です。まさに既存の屋根をカバーするような施工なのでカバー工法と呼ばれています。葺き替えと比べると比較的安価に短期間での施工が可能です。
屋根塗装工事
3つ目は屋根の「塗装工事」です。塗装工事は葺き替え工事などとは異なり、新しくするのではなく、既存の屋根材を長持ちさせる事を目的としています。
葺き替え工事とは
葺き替え工事は前述したように既存屋根を撤去し新しい屋根材を施工する工法です。葺き替えのメリット・デメリットを解説しますので葺き替えを検討中の方は、ご参考にしてください。
葺き替え工事のメリット
葺き替えを行うメリットは耐久性の高さと軽量化による地震対策です。
葺き替え工事は既存の屋根材の下に設置されている防水シートから交換することで屋根そのものが新品となるため建物の寿命がとても長くなります。
施工の費用は、他の手法と比べて大きくなりますが、費用対効果が高く長期的に見るとコストパフォーマンスに優れております。
また、和瓦などは特にですが既存屋根を撤去することで軽量化にもなり、地震にも強くなるだけではなく、イメージの変更や下地部分の劣化状況の確認も同時に行うことができるのは大きなメリットです。
葺き替え工事のデメリット
葺き替え工事のデメリットとしては、施工費用の高さです。
撤去処分費がかかる上にアスベスト入の建材に関してはより高額になる可能性があります。施工目的と予算を相談して決めるのがおすすめです。
葺き替え工事の施工工程と費用相場
それではまず、葺き替え工事の施工工程をご紹介させていただきます。こちらで紹介するのはあくまで一般的な工程のため、それぞれの屋根にあった具体的な手順については施工業者に直接確認することが大切です。
①仮設足場設置
屋根の工事は基本的に高所作業のため足場の設置が必要です。高所の作業時には足場の設置を義務づけられているものなので設置せずに施工はできません.
②既存屋根材のめくり・撤去
仮設足場設置後の最初の作業は既存の屋根材のめくり作業です。この際に屋根材だけではなくその下の防水シート(ルーフィング)も撤去します。一時的に防水機能が無くなるためこの工程は特に天候を気にして日程の調節が必要です。
③野地板(のじいた)の確認
野地板は屋根材を固定するための下地の板です。杉板や野地合板、野地耐火合板等があります。の良い田は普段確認することができない部分のためめくり後に劣化具合を点検し補修が必要な部分は張り替えなど適切な処置をします。
④防水シート施工
防水シートは野地板の上に設置する部材です。別名をルーフィングと言いアスファルトルーフィングや改質ゴムアスファルトルーフィングなどがあります。防水シートを新しくすることで防水性を復活させることができます。
撤去から防水シート貼りまでは天候に気をつけて素早く施工します。
⑤屋根材の設置
防水シートの後は新しい屋根材を設置します。屋根材の種類は様々で、瓦から瓦のように同じ種類にもできますが、瓦からガルバニウム鋼板など違う物に替えることも可能です。種類によって様々なメリットがありますが、建物の構造によっては選定のできない物もありますので業者と相談して最適な物を選びましょう。
⑥足場の解体
作業が全て完了したら、足場を解体して工事完了とあります。
葺き替え工事の費用目安
葺き替え工事は屋根材の種類によって金額が川手きます。個々ではおおよその費用の目安をご紹介させていただきます。
屋根材の種類 |
工事一式の費用目安 |
---|---|
和瓦 ⇒ 和瓦 | 100~266万円 |
和瓦 ⇒ スレート屋根 | 70~200万円 |
和瓦 ⇒ ガルバニウム鋼板 | 80~210万円 |
スレート ⇒ スレート | 70~200万円 |
スレート ⇒ ガルバニウム鋼板 | 90~200万円 |
セメント瓦 ⇒ 和瓦 | 100~250万円 |
セメント瓦 ⇒ スレート | 98~260万円 |
セメント瓦 ⇒ ガルバニウム鋼板 | 80~200万円 |
表示している金額は防水シートなど下地部分も含んだ金額です。
上記を踏まえると、屋根の葺き替えリフォーム一式は、70~250万円程度が相場です。見て分かるように屋根材によって費用の違いがあります。
屋根材ごとの特徴と費用相場
屋根材には様々な種類があり、それぞれに特徴があります。ここでは屋根材それぞれの特徴と費用の相場を解説いたします。
ガルバニウム鋼板に葺き替える場合
ガルバニウム鋼板の「ガルバニウム」は、アルミニウムと亜鉛とシリコンの合金です。アルミニウムの特徴であるさびに耐える性質(耐食性)と亜鉛のさびにくさ(防食作用)を持っているため、雨の影響を受けやすい外壁や屋根などには相性の良い素材です。ガルバニウム鋼板は鉄をガルバニウムでメッキした物です。
一般的には、断熱材入の成型ガルバニウム鋼板を使用することが多いです。
ガルバニウム鋼板のメリットは「さびに強い」「屋外でも長期の耐久性がある」事があげられます。それに加え、他の屋根材よりも薄いため、家全体の重量を軽くでき地震の対策にもなります。薄さなどによる加工のしやすさからデザイン性があるのもメリットといえるでしょう。
デメリットとしては、勾配によっては施工できない場合があることと素材の薄さから防音性はやや低いことがあげられます。㎡あたりの施工費用は6,000~9,000円ほどで耐候年数は30年ほどです。
ジンカリウム鋼板(天然石粒付き屋根)に葺き替える場合
「ジンカリウム」とはガルバニウムと同様アルミニウムと亜鉛とシリコンの合金で大きな差はありません。主に天然石の粒をコーティングした物が多く出回っています。
ジンカリウム鋼板はガルバニウム鋼板と同様に耐久性や耐震性が高いうえに、石粒のコーティングがあることで断熱性や防音性が高まっています。㎡あたりの施工費用は8,500~22,000円とガルバニウム鋼板よりも高い点や、石粒が劣化によりとれて消え雨樋に詰まることは明確なデメリットといえます。
ルーガ(ROOGA)に葺き替える場合
ルーガはケイミュー株式会社が販売をしている商品で、瓦屋根の一種です。見た目もデザイン性があるのに加え、通常の瓦の半分程度の重さなので見た目を損なわずに瓦特有の重さを解消できます。製造方法は、セメントに特殊な繊維を混ぜ込み気泡を作っています。㎡あたりの施工費用は7,800円程度です。
瓦棒(トタン)に葺き替える場合
「瓦棒」は鉄に亜鉛メッキを施工した物で、メリットとしては安価なことと軽量であることがあります。デメリットとしては薄さに比例して耐久性が低いことからガルバニウム鋼板の法が人気な傾向にあります。㎡単価は4,000~10,000と安価です。
スレート瓦(カラーベスト)に葺き替える場合
「スレート瓦」はセメントと繊維でできた屋根材です。ケイミュー株式会社が販売していた商品のカラーベストやコロニアルとも呼ばれています。
スレート屋根は価格が安く、重さも軽量、デザイン性が高いことがメリットです。普及率も1番高い材料となっています。
デメリットは、ひび割れが起こりやすいことです。また素材自体に防水性がないため定期的なメンテナンスが必要となります。㎡あたりの施工単価は7,800~17,300円です。
アスファルトシングルに葺き替える場合
「アスファルトシングル」は、グラスファイバーにアスファルトをしみこませて砂粒を表面に施したシート上になっている屋根材です。アメリカでは1番多く使用されていますが、日本ではそれほど多く普及していません。
特徴としては、施工がしやすく、防水性や防音性に優れています。
デメリットは、風に弱く強風の場合は剥がれてしまう可能性があることと、勾配によっては向かないこと、表面の砂粒が剥がれ樋のつまりの原因になることがあげられます。㎡足り能勢高単価は5,000~6,500円ほどです。
陶器瓦に葺き替える場合
「陶器瓦」は一般的な瓦の上から色合いや艶のための釉薬(ゆうやく)を塗布して作った物です。特に和風の屋根に合う意匠性の高さと耐久性の高さが特徴で、基本的にメンテナンスは必要ありません。(漆喰や防水シートなどは補修が必要です)
デメリットとしては、重たいため耐震性が期待できないことと、単価の高さから施工費用が高額になることがあります。㎡あたりの施工単価は5,500~16,000程度です。
カバー工法(重ね葺き)の特徴と費用相場
屋根を重ねて施工するカバー工法。ここではカバー工法の特徴と費用の相場をお伝えいたします。
カバー工法のメリット
カバー工法のメリットは、既存の屋根の上から施工するため、撤去費用がかからず施工期間も短いことです。また、二重になることで断熱性や防音性が高まる事もあります。スレート屋根に多いアスベストも撤去しないため心配ありません。
カバー工法のデメリット
カバー工法のデメリットとしては、既存の屋根の状態によっては施工ができない場合があることです。既存屋根材が大きく劣化している場合や、凹凸の大きい屋根材には施工ができません。材料によっては屋根が重くなるため耐震性の面でも不利となります。
費用相場
カバー工法はめくりや防水シート貼りがない以外は概ね葺き替え工事と同じです。費用は撤去費用がないため葺き替え工事と比べると安価で、80万円~140万円が一式費用となります。
屋根の塗装工事の特徴と費用相場
ここでは、屋根の塗装工事のメリットとデメリットやかかる費用をご紹介させていただきます。安価ではありますがデメリットもあるためしっかりと確認してください。
屋根塗装工事の特徴
塗装工事のメリットは葺き替えやカバー工法よりも費用がかからない事があげられます。屋根の形状は変わりませんが、色を変えてイメージの変更はできます。塗料の中には遮熱性や汚れがつきにくいなどの効果のはいった物もあります。
ただし屋根材の性質や状態によっては塗装に適していない物もありますのでしっかりと選定のできる業者に依頼してください。
どのような工事が適しているのかなどは、なかなか判断が難しいためプロに確認していただくのをおすすめいたします。屋ね達では屋ね工事のプロが無料で調査点検をさせていただきます。ぜひ、お気軽にお問い合わせください。
費用相場
ここでは、塗装の費用の相場を解説させていただきます。費用や耐用年数はメーカーなどによって異なります。また、現場の劣化状況などにも左右されるためあくまで目安としてください。
塗料の種類 | ㎡あたりの単価 | 30坪の場合の相場 | 耐用年数 |
アクリル塗料 | 1,500~1,800円 | 18~21万円 | 2~3年 |
ウレタン塗料 | 1,800~2,200円 | 21~26年 | 3~5年 |
シリコン塗料 | 2,800~3,100円 | 33~37年 | 5~8年 |
ラジカル塗料 | 3,200~4,000円 | 38~48万円 | 5~8年 |
フッ素塗料 | 4,200~4,500円 | 50~54万 | 7~10年 |
光触媒塗料 | 4,200~5,000円 | 50~60万 | 7~10年 |
上記金額に足場大や諸経費などを加えると、塗装の費用相場は35~120万程度です。
最後に
ここまでご説明させていただいたように、屋根のリフォームには葺き替え工事、カバー工法、塗装工事があります。それぞれにメリットとデメリットがあり、費用や耐用年数も違います。
この記事を通して的買うな施工方法を選定ください。また、しっかりとした知識のある業者にいらいをしないと、屋根材が本来もつ性能を発揮できない場合もあります。信頼のできる業者に依頼をしましょう。
屋ね達では御見積りから現地調査までもちろん無料でさせていただいております。リフォームはしたいけどどこに頼めば良いのか分からない。リフォームが必要なのかは分からない。今の家の状況が知りたい。等のお声にもお答えさせていただきますのでお気軽にご相談ください!