瓦屋根から金属屋根にリフォームするとどう変わる?
2026.02.13 (Fri) 更新
近年、老朽化した瓦屋根を金属屋根へリフォームするご相談が増えています。
昔ながらの瓦屋根は風情があり重厚感もありますが、耐震性やメンテナンス性の観点から
軽量で高耐久な金属屋根への葺き替えが注目されています。
この記事では、
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瓦屋根と金属屋根の違い
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リフォームでどんな変化があるのか
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メリット・デメリット
工事の流れや費用相場を詳しく解説します。
「瓦屋根から金属屋根に変えて本当に良いのか?」と悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
1. 瓦屋根と金属屋根の基本的な違い
◆ 瓦屋根とは
瓦屋根は、粘土瓦やセメント瓦などの素材で作られた伝統的な屋根です。
重厚感があり、耐久性も高く、断熱性や遮音性にも優れています。
しかし一方で、「重量が重い」「地震時の負担が大きい」「瓦のズレ・割れ」などの課題もあります。
◆ 金属屋根とは
金属屋根は、ガルバリウム鋼板・アルミ・銅板などの金属素材を使用した屋根です。
非常に軽量で、施工性・耐久性・防水性に優れ、近年は住宅から工場まで幅広く採用されています。
金属屋根の代表的な種類は以下の通りです。
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| ガルバリウム鋼板 | サビに強く、軽量でコスパが高い |
| アルミ屋根 | 超軽量で耐食性が高いが高価 |
| 銅板屋根 | 高級感があり長寿命だが価格が高い |
2. 瓦屋根から金属屋根にリフォームすると何が変わる?
瓦屋根を金属屋根に変えることで、建物の性能・見た目・維持コストが大きく変化します。
ここでは、主な変化をわかりやすく解説します。
(1)屋根の重量が大幅に軽くなる
瓦屋根の重さは1㎡あたり約60kgほどありますが、金属屋根は約5kg前後とおよそ1/10以下。
屋根が軽くなることで、
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建物全体の重心が下がり、耐震性が向上
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地震時の倒壊リスクを軽減
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古い木造住宅にも負担が少ないといった効果があります。
特に築30年以上の住宅では、瓦の重みで梁や柱に負担がかかっている場合も多く、金属屋根化は耐震リフォームとしても有効です。
(2)外観がスタイリッシュに変わる
金属屋根はフラットでシャープな印象を与えるため、モダンでスマートな外観に仕上がります。
和風住宅にも合うデザイン(横葺き・瓦調金属など)もあり、見た目の印象を損なわず軽量化が可能です。
(3)メンテナンスの手間が減る
瓦屋根は台風や地震で瓦のズレや割れが起こりやすく、定期的な点検が必要です。
一方、金属屋根は一体構造で固定されるため、ズレや飛散の心配が少なく、メンテナンスも楽。
再塗装も10〜15年に一度程度で済み、長期的な維持コストを抑えることができます。
(4)遮熱・断熱性能が変化する
瓦は厚みがあり、熱を通しにくい特性がありますが、金属は熱伝導率が高く、夏場に屋根が熱くなりやすいというデメリットがあります。
しかし最近の金属屋根は、
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遮熱塗装
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断熱材一体型パネル
などの技術で、快適性が大幅に改善されています。
特に「断熱ガルバリウム屋根」を選べば、瓦と同等、またはそれ以上の断熱性能を得られます。
(5)雨音・結露への対策も進化
金属屋根は昔、「雨音がうるさい」という印象がありました。
しかし、現在の屋根材は内部に断熱材や防音材を組み込む構造になっており、
実際には室内で気になるほどの音は感じにくいレベルです。
また、屋根裏の結露対策としても、**通気層を設ける構法(通気工法)**が普及しており、
木材の腐食やカビの発生を防ぐ工夫がされています。
3. 瓦屋根から金属屋根に変えるメリット・デメリット
◆ メリット
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軽量で耐震性アップ
屋根が軽くなることで、地震時の建物の揺れが小さくなります。 -
台風や強風にも強い
一体構造でしっかり固定されるため、瓦のように飛散しにくい。 -
メンテナンスコストが低い
サビや劣化に強く、長寿命(20〜30年)で再塗装も簡単。 -
リフォーム工期が短い
カバー工法(既存屋根の上に新しい金属屋根を被せる)なら、3〜5日程度で施工可能。 -
見た目がスタイリッシュ
和風・洋風どちらにも合い、モダンでスッキリした外観に。
◆ デメリット
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初期費用が高め
高品質な金属屋根材(断熱タイプなど)は瓦よりも高額になる場合があります。 -
遮音・断熱対策が必要
遮熱塗装や断熱材を組み合わせないと、夏の暑さ・雨音が気になるケースも。 -
金属特有のサビへの注意
ガルバリウム鋼板はサビに強いとはいえ、塩害地域では定期点検が推奨されます。
4. 工事の方法と流れ
瓦屋根から金属屋根に変えるには、主に2つの方法があります。
(1)葺き替え工法
既存の瓦をすべて撤去し、下地(野地板・防水シート)を新しくしてから金属屋根を施工する方法。
重量を大幅に減らせるため、老朽化が進んだ屋根に最適です。
【流れ】
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足場設置
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既存瓦の撤去
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野地板・防水シートの交換
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金属屋根の施工
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仕上げ・清掃
(2)カバー工法(重ね葺き)
既存の屋根を撤去せず、その上から防水シート+金属屋根を重ねて施工する方法。
廃材が少なく、工期短縮・費用削減につながります。
ただし、下地が傷んでいる場合は葺き替えが必要です。
5. 費用相場
| 工法 | 費用目安(㎡あたり) | 特徴 |
|---|---|---|
| カバー工法 | 約7,000〜10,000円 | 短工期・既存屋根を活かす |
| 葺き替え工法 | 約12,000〜18,000円 | 下地から一新・耐久性アップ |
一般的な30坪住宅(約100㎡)で計算すると、
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カバー工法:約70万〜100万円前後
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葺き替え工法:約120万〜180万円前後
が目安です。
6. リフォーム後のメンテナンス
金属屋根はメンテナンス性に優れていますが、**定期点検(5〜10年ごと)**は欠かせません。
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サビ・塗膜の劣化確認
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釘・ビスの浮き
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雨樋・板金部分のチェック
これらを早めに対応することで、30年以上長持ちする屋根を維持できます。
7. まとめ
瓦屋根から金属屋根にリフォームすると、
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軽量化による耐震性向上
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風雨に強く、メンテナンスが楽
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外観がスタイリッシュに変化
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工期が短く、長寿命
といった大きなメリットが得られます。
一方で、遮熱・防音対策や初期費用には注意が必要です。
しかし、総合的に見ると、
金属屋根リフォームは安全性・快適性・経済性を高める最適な選択といえます。





