見逃すと危険!地震後に多い屋根トラブルと対処法【屋根業者が解説】
2025.08.04 (Mon) 更新
見逃すと危険!地震後に多い屋根トラブルと対処法【屋根業者が解説】
はじめに
近年、全国的に地震の発生が増加しています。震度5以上の揺れが起これば、家屋の構造物に大きな負荷がかかります。
特に屋根は、建物の最上部に位置するため揺れの影響を受けやすく、地震後の点検・修理を怠ると、雨漏りや倒壊といった深刻な被害に発展するおそれがあります。
この記事では、屋根業者の視点から「地震後に多い屋根トラブル」と「その正しい対処法」を徹底解説します。
地震が起きたあとの屋根の状態を把握し、適切な対策を講じることで、大切な住まいを守りましょう。
1. 地震後に起こりやすい屋根トラブルとは?
地震の影響で屋根に起こりやすいトラブルは、主に以下の5つです。
1-1. 瓦のズレ・落下
日本家屋によく使われる瓦屋根は、重厚で見た目も美しい反面、強い揺れでズレたり落下しやすいという弱点があります。
瓦がずれると防水性が失われ、雨漏りの原因になります。また、落下した瓦が人や物に当たれば二次被害も。
よくある例:
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棟瓦(むねがわら)が外れて屋根の頂部が崩れている
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平瓦が数枚ずれている
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軒先の瓦が割れて下に落ちてしまっている
1-2. 屋根材のひび割れや破損
瓦だけでなく、スレート屋根や金属屋根にも地震の影響は及びます。
揺れにより、屋根材がたわんだり、ひび割れたりしてしまうのです。
特に注意が必要なのは以下の屋根材:
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スレート(コロニアル)屋根:表面の塗膜がはがれたり、割れが生じやすい
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金属屋根:固定金具がゆるむ、歪みや浮きが起こる
1-3. 雨漏りの発生
屋根材のズレや破損が雨漏りの引き金になります。
目に見える破損がなくても、ルーフィング(防水シート)の破れやズレが生じているケースもあります。
見逃しがちなサイン:
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天井にシミができている
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壁紙がはがれ始めている
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雨のたびにポタポタ音がする
1-4. 屋根の歪みやたわみ
地震によって建物自体が歪むことで、屋根の構造にもねじれやたわみが発生する場合があります。
こうした歪みは屋根の耐久性を著しく損なうだけでなく、次の地震や台風での倒壊リスクも高まります。
1-5. 太陽光パネルやアンテナの脱落
屋根に設置している太陽光パネルやテレビアンテナも、地震の揺れで外れたり傾いたりすることがあります。
固定具がゆるんでいると、屋根材を傷つける原因にもなります。
2. 地震後すぐに行うべき屋根チェックポイント
地震が起きた後は、専門業者による点検を依頼するのが最も安全で確実ですが、まずはご自身で確認できる範囲でチェックしておくことも重要です。
2-1. 屋根を見上げてズレや落下がないか確認
家の外から屋根を見上げ、以下のような異常がないか確認しましょう。
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瓦や屋根材が欠けていないか
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アンテナやパネルが傾いていないか
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雨樋が曲がっていないか
※無理に屋根に登るのは非常に危険です。
破損個所があると落下のリスクが高まるため、専門業者に依頼するようにしましょう。
2-2. 屋内の天井や壁をチェック
屋内に以下のサインが見られる場合は、屋根の内部で雨漏りや損傷が発生している可能性があります。
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天井にシミ
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カビ臭
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クロスの浮きや割れ
2-3. 地面に落ちた屋根材がないか確認
敷地内に割れた瓦や金属片が落ちている場合、屋根からの落下物である可能性が高いです。
破損箇所を把握するヒントになります。
3. 屋根トラブルの正しい対処法
地震後に屋根の異常を見つけたら、以下の流れで対処するのが理想です。
3-1. 応急処置を行う
雨漏りが発生している場合は、バケツで水を受ける、ブルーシートをかけるなど応急処置を行いましょう。
応急処置の際は、安全確保を最優先にしてください。
3-2. 屋根業者に点検を依頼
専門の屋根業者による点検を受けることで、目視では分からない細かな損傷までチェックできます。
できれば地震後すぐに依頼することをおすすめします。
信頼できる業者の特徴:
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建築士・雨漏り診断士の資格を持っている
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点検時に写真付きの報告書をくれる
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無理な営業をしない
3-3. 修理内容と費用の見積もりを確認
トラブルの内容によっては、小規模修理(数万円)で済む場合もあれば、全面補修(数十万円〜)が必要なケースもあります。
複数社から見積もりを取り、内容を比較することも大切です。
4. 地震被害と火災保険の関係
屋根の地震被害は、火災保険では原則として補償されません。地震による損傷を補償するには「地震保険」への加入が必要です。
4-1. 地震保険が適用される条件
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地震による損壊(屋根材の落下・壁のひび割れなど)
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保険契約時に住宅に対する地震保険が付帯されていること
火災保険だけ加入していても、地震による屋根の損害は対象外となるため注意が必要です。
5. 地震に強い屋根にするためのリフォーム提案
再び大地震が起こったときの備えとして、屋根の耐震性を高めるリフォームを検討するのも有効です。
5-1. 瓦屋根の軽量化
瓦屋根は耐震性が低いため、「軽量瓦」や「金属屋根」に葺き替えることで建物全体の揺れを抑える効果があります。
5-2. 棟の補強
棟部分を強化することで、地震時の崩壊リスクを大幅に軽減できます。耐震金具や南蛮漆喰を使用した補強が効果的です。
5-3. 屋根全体の耐風・耐震リフォーム
屋根の形状を見直し、揺れや風に強い「切妻屋根」や「片流れ屋根」への変更を検討するのも一案です。
まとめ|地震後の屋根は“見えない損傷”こそ危険!
地震直後に屋根に目立った異常がない場合でも、内部構造に損傷を受けていることがあります。
放置してしまうと、次の雨で雨漏りが発生したり、将来的な倒壊につながるおそれもあります。
早めに屋根業者に点検を依頼し、必要な修理・補強を行うことで、安心して暮らせる住まいを維持できます。
最後に|屋根の不安はプロに相談を
地震後の屋根トラブルは、放置すればするほど被害が広がる可能性があります。
「どこに頼めばいいかわからない」「修理費用が不安」など、お悩みの方も多いかと思いますが、そんなときこそ屋根のプロに相談することが最善の対策です。
当社では、地震後の屋根点検から修理、リフォーム提案まで一貫して対応しております。
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強引な営業・不必要な工事の提案は一切なし
屋根の状態をしっかり把握し、必要な対処を最小限で済ませることが、お住まいの寿命を伸ばすカギです。
「地震のあと、ちょっとでも不安がある…」という方は、お気軽にご相談ください。
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