漆喰(しっくい)とは?
2025.02.25 (Tue) 更新
瓦屋根には「漆喰(しっくい)」と呼ばれる白い素材が使われているのをご存じでしょうか?
漆喰は、瓦の隙間を埋めたり、屋根を補強したりする重要な役割があります。
しかし、時間が経つとひび割れや剥がれが発生し、放置すると雨漏れや瓦の崩落の原因になってしまうことも。
今回は、屋根の漆喰の役割やメンテナンスの重要性、補修の流れや費用についてご紹介します。
屋根の漆喰とは? その役割と重要性
漆喰とは?
漆喰は、消石灰(水酸化カルシウム)を主成分とした白い塗り材で、瓦屋根の棟部分(屋根の頂上や稜線の部分)に使用されます。
伝統的な日本家屋だけでなく、現在の瓦屋根にも幅広く使われています。
漆喰の主な役割
✅ 瓦の固定
- 漆喰は、棟瓦(屋根の頂部にある瓦)をしっかりと固定し、風や地震によるズレや落下を防ぎます。
✅ 雨水の侵入防止
- 漆喰が隙間を埋めることで、雨水が屋根内部に入り込むのを防ぎ、建物の耐久性を高めます。
✅ 防風・防塵
- 台風や強風時に瓦の隙間から風が吹き込むのを防ぐため、屋根全体の強度を保つ働きがあります。
✅ 美観の向上
- 白い漆喰は、屋根を美しく見せる効果もあり、伝統的な日本家屋の風格を演出します。
漆喰の劣化と放置するとどうなる?
漆喰は長年の雨風や紫外線の影響で劣化していきます。
特に、以下のような劣化サインが見られたら、早めの補修が必要です。
漆喰の劣化サイン
🚨 ひび割れ
- 小さなひびが入り始めたら劣化の初期段階です。このまま放置するとひびが広がり、雨水が侵入する可能性があります。
🚨 剥がれ
- 漆喰が部分的に剥がれ落ちている場合、瓦の固定力が弱まり、強風で瓦がズレたり落ちたりするリスクがあります。
🚨 崩れ・脱落
- 漆喰がボロボロと崩れ、下地がむき出しになっている状態です。ここまで進行すると、雨水が侵入し、屋根内部の腐食につながります。
漆喰の劣化を放置してしまうと…?
⚠️ 雨漏れの原因になる
→ 剥がれた部分から雨水が浸入し、屋根の下地や建物内部を腐食させる可能性があります。
⚠️ 瓦がズレたり落下したりする
→ 瓦の固定力が低下し、台風や地震の際に落下する危険があります。
⚠️ 補修費用が高額になる
→ 早めに補修すれば費用は安く済みますが、放置すると大掛かりな工事が必要になり、結果的に修理費用が高くなります。
漆喰のメンテナンス方法
① 定期点検(5〜10年に1回)
屋根は高所にあるため、自分でチェックするのは危険です。専門業者に依頼し、漆喰の状態を確認してもらいましょう。
② 部分補修(簡易補修)
ひび割れや軽い剥がれの場合、新しい漆喰を塗り直すことで対応できます。早めの補修で劣化を食い止められます。
③ 漆喰詰め直し工事
劣化が進行している場合、古い漆喰を撤去し、新しく塗り直す「詰め直し工事」が必要になります。
④ 棟瓦の積み直し
漆喰の劣化が著しく、瓦のズレや下地の損傷がある場合は、棟瓦を一度取り外し、積み直す作業が必要になります。
漆喰補修の費用相場
補修費用は、劣化の度合いや施工範囲によって異なります。
目安としてはこのような感じです。
工事内容 | 費用相場(目安) |
---|---|
部分補修(簡易補修) | 約5,000円〜15,000円/m |
漆喰詰め直し | 約5,000円〜10,000円/m |
棟瓦の積み直し | 約8,000円〜15,000円/m |
💡 ポイント
- 小さな補修なら費用を抑えられる!
- 定期的な点検と早めの対処がコスト削減につながる!
まとめ
🏠 屋根の漆喰は、瓦の固定や防水・防風の役割を果たす重要な部分!
📌 漆喰の劣化サイン(ひび割れ・剥がれ・崩れ)を放置すると、雨漏れや瓦の落下の原因に!
🔧 5〜10年ごとの定期点検を行い、早めの補修で屋根の寿命を延ばそう!
「最近、屋根の漆喰が気になる…」という方は、一度専門業者に点検を依頼してみてはいかがでしょうか?
定期的なメンテナンスで、大切な住まいを守りましょう!